「グリセリン」は、化粧品成分としてとても安全で優秀な保湿成分です。
ですが、「グリセリンでニキビができる」という噂が流れていました。
ニキビ肌のコスメコンシェルジュとして、その真偽と、「ニキビ肌はグリセリンを避けるべきか」お伝えしたいと思います。
グリセリンはニキビを悪化させる?
噂の出どころ
「グリセリンでニキビが悪化する」という情報が急に広まったのは、2020年ごろだったと思います。
この情報は、実は2009年のサティス製薬の研究が関係しています。
【研究調査】化粧品でアクネ菌が増える?
サティス製薬
~保湿剤編~
この研究では、ニキビの原因であるアクネ菌の資化性(しかせい)、つまり「微生物が、ある物質を栄養源として利用し、増殖できる物質」について述べられています。
この研究で、グリセリンがとても資化性が高い=グリセリンがアクネ菌の餌になって増やしやすいという結果が出たのです。
ですが、この一部の情報だけが広まり、「グリセリンでニキビが悪化する」と言われるようになりました。
サティス製薬の研究内容
2009年に発表されたこのサティス製薬の研究で、大切なことが知られていません。
それは、
化粧品で汎用される14種類の保湿成分を比較した研究
だということ。
つまり、たった14種類の中で1番アクネ菌を増やしやすいという結果なのです。
ニキビを悪化させるとわかっている「オリーブ油」などの油脂と比較したわけではないのです。
ニキビ肌に本当に必要なスキンケア
ニキビのきっかけ
ニキビは、アクネ菌が異常に増殖している状態。
ニキビが起こるきっかけは、「毛穴の出口がふさがること」
毛穴の出口がふさがることで、毛穴内に皮脂がたまったり、酸素が届かなくてアクネ菌が異常に増殖します。
つまり毛穴の出口がふさがらないようなスキンケアをするのが正解。
毛穴の出口がふさがる原因
毛穴の出口がふさがっているのは「角化異常」が起こっているからです。
角化異常が起こる原因は、
毛穴の出口がふさがって初めて、アクネ菌の異常な増殖がスタートします。
グリセリンを避けるのはほぼ無意味
アクネ菌の餌になるものが多くても、毛穴の出口がふさがっていなければ、ニキビになりにくいのです。
そして、化粧品でグリセリンを塗ったとしても、毛穴の出口がふさがっていれば、毛穴内まで入っていくのは難しいと思います。
つまり、グリセリンフリーの化粧品を使うより、毛穴の出口をふさがないようなスキンケアをすることが重要です。
実は、ニキビに悪いと言われている「オリーブ油」はアクネ菌の餌にももちろんなるのですが、酸化されやすいので毛穴の出口をふさぐ原因になるのです。
ニキビ対策スキンケアのポイント
ニキビ対策のスキンケアのポイントは2つあります。
ニキビの原因を作らないスキンケア
毛穴の出口付近の角化異常が起こらないように、角化が正常になるようにするために、下記のポイントに気を付けましょう。
正常な角化には、バリア機能を意識することがポイントです。
私もニキビができやすい肌質なので、必ずアゼライン酸化粧品を取り入れています。
ニキビを悪化させないスキンケア
アクネ菌は、二次関数的に増殖します。
ニキビができてしまったら、日に日に悪化スピードが上がるため、皮膚科に行くことはもちろんのこと、ホームケアでも悪化させないスキンケアを心がけましょう。
殺菌効果のある化粧品や、アゼライン酸化粧品を使っていても効果を感じない場合は、アクネ菌の増殖効果の方が高い可能性が。
それでも、決して無駄ではないと私は考えています。
アゼライン酸化粧品を塗った翌日や2日後に、さらにニキビが大きくなっていることもあるわ。でも、アゼライン酸の効果がなかったのではなく、アクネ菌が強すぎたと感じています。
1日2日で効果を感じなくても、アゼライン酸を取り入れた時のほうが、ニキビが治るのが早い気がするのよね。
まとめ
参考になりましたでしょうか。
ニキビは繰り返しできることも多く、「肌が汚い」印象を与えるため、早く治したい気持ちはとても良くわかります。
ニキビを早く治す、そして新しいニキビを作らないためにも、噂に惑わされずに確実なスキンケアをしましょうね。
毛穴の出口のつまり=角化異常を防ぐには、「敏感肌」ケアを同じくバリア機能を高めるのがポイント。
ニキビ対策におすすめなアゼライン酸化粧品はこちら
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